旅立つPIANO
楽器を手放すのは辛いものだ。
例えそれがどんなに
おゾイ(粗悪な)楽器でもだ。
なので楽器だけはサンタには売らない
(サンタの倉庫は高山のリサイクル店。)
知ってる人に使って欲しいからだ。
楽器を手放す心境は、
「ドナドナ」とか「達者でナ」だ。
昔、ローズ(フェンダーのエレピ)の
スーツケースを売ってDX7を買った。
この時もしお金があれば売りたくはなかった。
(当時DX7を持ってないと仕事が取れなかったのだ。
事務所から電話がかかると、まず所有楽器を聞かれる。
要するに楽器のレンタル料をケチっているのだ。)
ただ嬉しかったのは、買ってくれたのが
東京バナナボーイズのGOROさんだった事。
きっとその後の作品に使われたんだろうな。
GOROさん、佐々木悟郎、イラストレーター。
水彩画で有名。スイングジャーナルの表紙など作品は多数。
だが、週末はミュージシャンに変身してた。
土曜日になると
押し入れからでっかいスチューダーのマルチを引っ張り出して
和室で録音だ。
それがそのままTVのCMやドラマのBGMに使われてた。
♪アぁぁ〜トぉ〜引越しぃ〜センタぁ〜へぇ〜
これも東京バナナボーイズだ。
ムツゴロウさんの番組もやってたな。
僕もその現場を目の当たりにして
自宅録音野郎になった。
今までで一番辛かったのは
中学から愛用してたARIAのフォークギターを
当時よくつるんでたおっさんに譲ったら
すぐに誰かにあげてしまった事。
このおっさん、こういう事が1度や2度ではないのだ。
なので、もうまったく付き合ってない。
今回Aishaの閉店に伴い
PIANOの行き先に心痛してたのだが
小坂の今井さんが買ってくれる事になり
一安心している。
いつでも会いに行けるのだ。
このPIANO、岡兵楽器で
何十台ものPIANOから選び抜いた優れものだ。
なので、知らない奴には売りたくなかった。
あの田口真君もベタ褒めだった。
(田口君は古い友達で、今は香西かおりとか
狩人のバックをやってるピアニスト。)
店に置いてからは、主にライブで弾いてた。
亡くなったナオちゃんも弾き語りで
スティーリーダンを弾いてたな。
ここんとこ引越し作業が続くが
あと正味1ヶ月半だ。
頑張ろう!
ちゃんちゃん。
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