キースジャレット
キースを初めて聴いたのはケルンコンサートだった。池袋のジャンゴでパラゴンで聴いた。そしてびっくりしたのはすべて即興、すなわちインプロビゼイションだという事だった。その場で浮かんだ音だけを弾いているのだ。普通のアドリヴとは違い元の曲が無いのだ。普通JAZZやROCKのアドリヴは元になる曲のコード進行や構成に従ってアドリヴをするのだが、即興は違う。メロディーもコード進行も何もかもその場ですべて創って行くのである。特にキースの場合「神が降りてくる。」らしいので、少しでも「自我」が作用すると4声だった楽曲が3声、2声と変化していってしまうらしい。まあ僕から言わせれば即興で2声すら出来ないのだが‥。ところでこの本、28歳の頃買ったのだが読みこなすのに半年もかかった。インタビュー形式なのだが、キースの言動が哲学的なので何度も読み返さないと理解出来ないのだった。キースやパットのお陰で増上慢にならず謙虚でいられる。彼らは神のような存在だ。