JAZZ理論
高校の頃まではC△7とかA-7とかの△7や7は、よく解らなかったから省いて弾いていた。
それでも赤い鳥の「忘れた朝」とかを聴くと、どうもそこらへんが「あのいい感じ」を醸し出しているらしいのは解っていた。
BANDで「エリザベスリードの追憶」をやった時もかなり悩んだ。A-7なのにBやDの音が鳴っているのだ。それもかなりカッコ良く響いているのだ。
二十歳を過ぎた頃、やっとその秘密が解った。いわゆる「テンション」と言うものなのだ。それからもっと勉強していろいろと解った事は、コードの上にコードを積み重ねるやり方、いわゆるアッパーストラクチャートライアドの考え方だ。
チックコリアの「クリスタルサイレンス」なんかこれが判らないと弾きこなせない。簡単に言えばA-の上にGを乗せたり、C6の上にDを乗せたりするやり方だ。
まあテンションが解ってくれば何の事はないのだが、勉強しないと使いこなせない代物だ。
因みにA-にGを乗せればA-7(9,11)使うスケールはAドリアン,C6にDを乗せればC6(9,#11)スケールはCリディアンである。
ところでパットメセニーのリアルブックが去年発売され、僕もかなり嬉しくて購入したのだが、その後メルカリなどで大量に売りに出されているのを見た。みんなちゃんと理論をやらないから使いこなせないのである。
またコード進行なんかも代理コードやセカンダリードミナントなどいろんなカラクリがある。これが解ると楽曲の仕組みが解って面白いし、耳コピーが楽になる。また原曲のコードを自分の好みにいじる事もできるようになる。
よく「俺は理論など認めない。」だとか「私にはツーファイヴなど要らない。」だとか言っている人がいるが、感性で勝負出来る人なんてそうざらには居ない。矢野アッコちゃんやスティービーやキースジャレットくらいだ。